モンブランは静かに暮らしたい。

静かに暮らしたいのに、好きなことの話をすると静かでなくなってしまうブログです。

日記についての日記

 こんにちは、モンブランです。

 

 最初の記事では何を書こうか迷ったんですが、そもそも論として、ブログ延いては日記についてつらつらと書こうかなーと思います。

 


 日本最古の文学といえば「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。」の書き出しで有名な『土佐日記』ですよね。
 作者の紀貫之はもちろん男性なのですが、「男が書いてる日記というものを、女の私も書いてみようかしら。(カジュアルな意訳)」とかおかしなことを言い出してます。
 これ要は、男の紀貫之さんが女のフリをして「男が書いてる日記というものを書こうかなー」ということなんです。ややこしい。

 

 どうしてこんなにややこしいことになってるのでしょう?

 

 当時(平安初期)は仮名文字を使うのは女性が主流でした。
 けど、紀貫之さんは仮名文字を使って日記が書きたかったのです。
 そこで彼は閃きました。

 

「そうだ! 女のフリして書いちゃえば良いんだ!」

 

 …………現代では中々出てこない発想ですよね。
 こうして、『土佐日記』は女性という体で紀貫之さん(男性)によって書かれることになったのでした。
 という説が有力なのですが、実際のところはよくわからないらしいです。1000年近く前のことですからね。しょうがないでしょう。

 

 この土佐日記を始めとして多くの日記文学が書かれることになったのですが、ところで、僕は何故日記の話をするのに歴史を紐解いているのでしょう?

 

 大して意味もないのに!
 

 古典で読みづらいし!
 

 いやいやでもでも、古典にも面白い日記多いんですよ。

 例えば 『更級日記』とか、アレって『源氏物語』オタク女子の日記ですからね。

 

「おばあちゃんが『源氏物語』のあらすじ教えてくれるんだけど、実物が読みたい! でも、近くの本屋に出回らないから読めないの!」

 

 と、悩み喘いだ挙句、仏像を作らせて「どうか私に『源氏物語』を読ませてください」とお祈りするくらいの作品愛の深さです。エネルギーを向ける方向
 そんな限界オタクこと作者の菅原孝標女の日記もパッションが溢れていてとても面白いです。

 

 日記からエッセイに広げると、やっぱり『枕草子』は外せませんね。
 けど、僕が好き過ぎて『枕草子』についての話は今回はカット!
 清少納言先生の舌鋒の鋭さにリスペクトの念が溢れすぎて、ちょっとまとめるのが難しいので、またの機会に。

 

 

 そろそろ現代に話を戻しましょう。古典で意外と盛り上がってしまった……。

 

 現代のエッセイも、僕は好んで読んでおります。
 特に僕が好きなのは、女優の小林聡美さん、声優の坂本真綾さんのエッセイです。
 

 小林聡美さんは有名な脚本家・三谷幸喜さんの元奥様で、数々のドラマや映画作品に出演している女優さんです。僕は映画だと『かもめ食堂』が好き。
 独特なユーモアをお持ちの方で、それが文章を書く視点に表れていて、読んでいて癖になります。……個人的には元旦那よりも文才があるんじゃないかと思ってますが、まああくまで個人の意見です。

 

 一方、坂本真綾さんは、ただもうファンだからです(笑)。
 小林聡美さんのエッセイは母親の本棚から時々くすねて読んでいたのですが、坂本真綾さんのエッセイ『アイディ。』『from everywhere』『満腹論』の3冊は、僕の本棚に堂々と君臨しています。
 坂本真綾さんのことはラジオで好感を持ち、アニメでも声を意識し始め、CDを聴いてファンになりました。
 真綾さんの曲は歌声もさることながら、彼女自身が書いた詞も素晴らしいのです。

 

 日常の中でのある場面や状況、そこから生まれる人の想いを汲み取ってくれる。表す言葉は気を利かせたものではなくて、数ある単語から丁寧に選び取ったもの。

 

 これは歌詞だけじゃなくて、文章、エッセイでも同じことが言えます。

 

 語彙は豊富な方が良いでしょう。言葉の選択肢が多いほど、良い文章を書けるでしょうから。
 まとめ方も上手い方が読者も読みやすいでしょう。これは文章を数多く書いていれば慣れて掴める感覚だと思います。

 

 もうひとつ、大事な要素は感性です。

 

 日記を書く上でどのエピソードを拾うか、どういう言葉選びをするかは感性によるもので、個性が表れます。そこが人の日記を読む上で楽しむポイントなんじゃないでしょうか。

 人に見られる日記をこれから書いていくということで、僕もより一層感性を磨いていきたいですね。

 

 そういえば先日、『ちびまる子ちゃん』で有名な漫画家・さくらももこさんの『もものかんづめ』というエッセイをお手頃な価格で手に入れることができました。
   まだ読み途中なのですが、初っ端から水虫の話から始まって早くも笑わせてもらってます。

 

  僕もそんな面白いブログを書けたら良いなぁと願いながら。
  今日はこの辺で。
  ではではっ!