モンブランは静かに暮らしたい。

静かに暮らしたいのに、好きなことの話をすると静かでなくなってしまうブログです。

ワスレモノ

 こんにちは、モンブランです。

松井恵理子のにじらじっ!』の最新回を聴いていて、そういえば自分もこの前忘れ物をしたな、と思い出したことを白状するところから始めましょうか。

 

 

 僕は元々忘れっぽい方だと思います。ただでさえ受け皿がそこまで大きくないというのに、やたらネット見たりテレビ見たりTwitter開いたり本読んだりしているため、脳に入ってくる情報量が多く、余剰分の記憶がポロポロこぼれ落ちてしまっています。

 

 そんな僕が先日、どこかで傘を置き忘れてしまいました。家を出る時に予報を見て傘を持って行った方が良いと思ったものの、玄関に傘がありません。「あ、やってしまったな」と。
 そして困ったことに、どこで忘れたかすらもわかりません。最後に傘を外に持ち出したのが2日前なのは覚えていましたが。
 確か2日前は薬局に行った覚えがあったので、早速そこへ向かい、店員さんに傘について尋ねてみました。しかし、2日前に傘の忘れ物はあったものの、僕の傘ではありませんでした。
 あれ? 詰んだぞ。他にどこかへ出かけたか?
 困った僕はそこで閃きました。

 手掛かりはレシートにある!

 財布の中を見て2日前の日付のレシートを探したところ、コンビニのレシートを見つけました。
 勢いそのままにコンビニへ向かい、店員さんに尋ねたところ、僕の傘をついに見つけることができたのです。
 傘を保管し、また対応していただいた店員さんに感謝しました。
 そして、レシートという手掛かりに気づいた自分にも少し感動しました。

 賢い! なんて冴えているんだ!

 ……まあ、本当に賢くて冴えているのなら傘を忘れたりなんてしないんですけどね。

 

 

 なんてことがあったのも少し忘れかけていました(笑)。
 人間の記憶の容量が無限でない以上、情報の取捨選択が行われるのも仕方のないことです。忘れてはいけないことはメモを取れば良いし、これは記憶の限界というよりも心がけの問題です。社会人になってから、より記憶の臨機応変さが求められるようになって、良いパフォーマンスをするために、改めて覚えることに比例して忘れることの大切さを噛みしめるようになりました。

 

 

 情報的な側面もありますけど、精神的な意味でも忘れることはとりわけ重要な役割があると思います。
 嫌なことはさっさと忘れてしまった方が精神衛生上よろしいからです。僕は元々精神的に打たれ強い方ではないので、防衛機構としての忘却がよく仕事をしてくれていると思います。嫌なことは割とすぐに忘れがちです。
 ただ、人間の記憶はハードディスクのようにはできていないので、完全に消去することはできません。なので、不意に思い出してしまうこともしばしばで、そういうものに限って大抵失敗した時の記憶なので悶えること必至です。失敗は成功の母とも言いますが、その母は子どもを半永久的に傷つけます。甘やかしてはくれません。
 反省し教訓とすべきとは思いますが、やっぱり忘れてしまった方が精神衛生上よろしいという結論は変わりません。

 

 

 以上のように、忘れることに対して基本的には肯定の立場をとる僕ですが、そんな僕でも忘れたくないものはあります。ありました。

 

 よく行く家の親戚のおじいちゃん(血縁でいうと大伯父?)は、僕が幼い時に既に亡くなっています。今では遺影でしかその優しげな顔を見ることができません。
 母や親戚たちによれば、そのおじいちゃんは僕のことを大層可愛がっていたらしいのですが、僕にその記憶は全くありません。「えー覚えてないのー?」とか周りに言われても、その時期は物心がつくかつかないかくらいなので、そもそも記憶として自分の中に定着していなかったのだと思います。
 それでも、周りの話を聞いていると、そのおじいちゃんのことを覚えていないのを惜しく、また少し申し訳なく思えてきます。あちらはそんなことを思っていないでしょうが、自分に置き換えてみれば、可愛がっていた相手に忘れられるのは寂しいことですから。

 だから、僕はそのおじいちゃんのことを忘れたくなかった。
 でも、忘れてしまったものはしょうがないので、親戚の家を訪ねるたびに仏壇に手を合わせます。貴方に可愛がってもらっていたチビは、今ではこんな図体にまで成長しましたよ、と。

 

 

 ……なんだか妙に湿っぽくなってしまいましたが、上記のことだけでなく楽しいことはいつまででも覚えていたいですよね。今を生きるモチベーションにも繋がりますから。逆に、トラウマになるようなことばかり覚えてたらやってらんないですからね。
忘れ物は必ずしも悪いことじゃない。けれど、忘れすぎも良くないので、バランス良くということで。

 

 

 最後になぜ今回のブログのタイトルがカタカナで「ワスレモノ」なのかと言いますと、

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『にじようび。』通常盤ジャケット

 松井恵理子さんのアルバムCD『にじようび。』に入っている「ワスレモノ」という曲になぞらえているからに他なりません。
 学生時代からよく聴いていましたが、社会人になってから更に好きになりました。

 とてもとても良い曲なので、皆さんも是非聴いてくださいね!
 ではではっ。